「先生、朝起きて最初の一歩がすごく痛いんですけど、なんですかね?」
職場でそう聞かれた。
かかとの裏側がズキッと痛む。歩き始めは特につらいけど、しばらく動くと少し楽になる——これ、かなり典型的な足底腱膜炎の症状です。
理学療法士として現場でよく見る症状のひとつなので、その場で話した内容をそのままブログにまとめました。
足底腱膜炎とは?
足の裏には「足底腱膜」というアーチを支える丈夫な膜があります。これがかかとの骨についている部分に、繰り返しのストレスがかかって炎症を起こした状態です。
よくある特徴:
- 朝起きて最初の数歩が激痛
- 長時間座った後に立ち上がると痛い
- 歩き続けると少し楽になる
- かかとの内側を押すと痛い
なぜ起きる?
主な原因はこの3つです。
①長時間の立ち仕事・歩行 足底腱膜に繰り返し負荷がかかり続ける。
②足のアーチの問題 扁平足や、逆にアーチが高すぎる場合も負担がかかりやすい。
③ふくらはぎ・アキレス腱の硬さ ふくらはぎが硬いと足首の動きが制限され、足底への負担が増す。
理学療法士がすすめる対処法
1. ふくらはぎのストレッチ(最重要)
足底腱膜炎の改善に一番効果的です。
やり方:
- 壁に手をつき、痛い足を後ろに引く
- 後ろ足のかかとを床につけたまま、前足のひざを曲げる
- ふくらはぎが伸びているのを感じながら30秒キープ
- 1日3セット
朝、ベッドから立ち上がる前にやるのが特に効果的です。
2. 足底腱膜のストレッチ
- 椅子に座り、痛い足を反対のひざの上に乗せる
- つま先を手で持ち、足の甲側に向けて反らす
- 足の裏が伸びた状態で30秒キープ
- 1日3セット
ポイント: 朝一番、歩く前にやると痛みが軽減されます。
3. インソール(中敷き)を使う
足のアーチをサポートするインソールを入れると、足底への負担がかなり減ります。
市販品でも効果はありますが、かかとにクッション性があるタイプを選ぶのがポイント。
4. 足底のマッサージ・ほぐし
テニスボールやゴルフボールを足の裏で踏んで転がすだけでもOKです。
筋膜のリリースになり、硬くなった足底腱膜が緩みます。
5. 安静と荷重コントロール
「痛いけど歩かないといけない」という状況が続くと悪化します。 できる範囲で立ち時間を減らし、クッション性の高い靴を選びましょう。
やってはいけないこと
- 痛みを無視して走り続ける(悪化します)
- 裸足で硬い床を歩く(特に朝)
- かかとの薄い靴やサンダル
どのくらいで治る?
軽症であれば、ストレッチを続けることで1〜3ヶ月で改善するケースが多いです。
ただし、半年以上続く場合や日常生活に支障が出る場合は、整形外科を受診して体外衝撃波治療などの専門的な処置を検討してください。
まとめ
| やること | タイミング |
|---|---|
| ふくらはぎのストレッチ | 朝・夜 各30秒×3回 |
| 足底腱膜のストレッチ | 起床前・座った後 |
| インソールを入れる | 毎日 |
| ボールでほぐす | 夜のリラックスタイムに |
足底腱膜炎は「安静にしていれば治る」という性質のものではなく、適切なストレッチと荷重管理の組み合わせが大切です。
職場で聞かれたとき、これだけ伝えたら「めちゃくちゃわかりやすかった」と言ってもらえました。同じ悩みを持つ方の参考になれば嬉しいです。